沙漠を舞台にした正統派ファンタジー「キターブ・アルサール」第2巻。あと一冊で完結かな。
つーか、何だこのヒキは。こんなところで終わられたら、続編来月にでも出てもらわないと困るじゃないかー!! ……と叫びたくなるような終わり方。同じペースで発売されるとしたら、4ヵ月後か……
前巻感想での祈りが通じたのか、元気な女の子が登場してくれました。生憎、主人公サイドじゃなくて敵方のお嬢さん(お気に入りキャラ・サイードの妹だったりする)なんですが(笑) ともあれ、彼女――サルジュの処遇ももちろん気になるところですが、サイードも気になるー。かなり苦境に追い込まれてますからねぇ、彼。それから、主人公の姉・アイシアとの微妙な関係が最終的にどうなるのかも非常に気になるところです。できれば幸せになって欲しいと思ってるんですが、ね。
あ、忘れてた。主人公のアルセスたちにも、勿論頑張ってほしいと思ってますよ。うん。相変わらず影が薄い人もいますが……まぁ、次は目立ってくれるでしょう。おそらく。(←自分で言いながら、可能性は低いと思ってる) しかし、異母兄殿。なんやかんやと見せ場を掻っ攫って……ヒロイン属性ですか、貴方は(笑)
独り言。前回疑問に思っていた「サール」は「平原」の意味と正式に判明。しかし、私の持ってる辞書だと「サフル」なんだけど……まぁ、発音の取り方なんでしょうね。(ちなみに、「キターブ・アルサール」で「平原の書」の意味)
「遠征王」シリーズ3作目。とりあえず、ホモを毛嫌いするアイオリアに「なら、君はどうなのよ」と聞いてみたいところ。実際、五十歩百歩だよねぇ(笑)
それはそうと、今回の物語は主にパルメニアの内乱。それに絡んで、聖剣・エヴァリオットも登場(これは、思っていたよりも早かったかな) 内乱自体は、エヴァをアイオリアが手にしたことや協力者が多く存在するなど、アイオリアはそれほど苦労はしてないです(いや、私がそう思うだけですが) それよりも、彼女の内面――未だに癒されない心の傷と血統の問題に折り合いをつけたという点が重要かと。内面がボロボロの状態で、それでも毅然と民の望む行動が(たとえ表面上のものだとしても)取れる彼女は、やはりなかなかカッコいいです。
次はいよいよと言うべきか、アイオリアの恋愛問題になるそうで。さぁ、一体どうなるかなぁ……
復活した則天皇帝(則天武后or武則天でも可。今回の感想では「武則天」で統一します)が、安禄山率いる叛乱軍から民衆を守る為に頑張る物語『大唐風雲記』第2巻。…………私、割と始皇帝好きなんですよ、となんとなく呟いてみる。
うーん、残念ながら前巻ほど面白いとは感じませんでした。安禄山の軍が迫ってる筈なのに何をのほほんとやってるんだとか、いまいち武則天が主役である理由が薄いんじゃないかとか……設定が引っかかってきたという感じ。素材的にはなかなか美味しいと思うのですけどねぇ。
それから個人的には、「始皇帝が呪力によって他者を支配していた」との設定が一番引っかかりました。確かにそっち方面にもはまっていたかもしれないけど、それよりも「法家の怪物」とまで評価されたその姿を見せて欲しかった。それで、(何故かは知らねど)民衆の味方をやってる武則天と対立をして――とか、色々とやりようもあっただろうに、と思うのです。あれじゃ、ただの三流悪役みたいじゃないのさ。あの趙高にもまともな意見(もっとも、こいつの場合は自分の為だろうけど)言わせてるのに(T_T)
しかし、武則天はやたら偉そうですな。誰に対しても拱手しないってあなた……唐王朝を築いた李淵や世民相手でもそう言うんだろうか。血の繋がりがないからなぁ、言いそうだ。いや、それ以前にこの人李氏の粛清してるんだったっけ?(苦笑)
次の話があるのなら、どの時代に行くんだろう。さすがに未来には行かないだろうから……メジャーなところで三国時代か春秋戦国?
ところで、前巻から気になってたことが一つ。カタカナ(というか外来語)、ちょっと多用しすぎじゃなかろうか? 分かりやすい中国モノ、というのを目指してるんだろうとは思いますが、これは漢字でも分かるだろうというようなものまでカタカナになってるのになんだか少し違和感を覚えます……我ながら細かい。
表紙に描かれているモノに気がついた瞬間、凍りつきました。散々どうしたらいいかと悩んだ挙句、別の本で絵を隠して購入。……ブックカバーが絶対に手放せない巻になりそうです。口絵の一枚目も見ないようにしないといけませんし。ついでに、想像力を極力働かせないように細心の注意を払って読みましたとも、ええ。ふふふふふ。(壊)
……正気に戻って感想。今回も地味ながら綺麗に仕上がった話でした。結局は余人に知られないままで終わった縁。それでも確実に、これからの生に少なからず影響を与えるだろう「何か」を受け取った青年。こういうことの繰り返し、様々な因縁の積み重ねで、人の世は紡がれていくのでしょうね――と、それらしいことを言ってみる(^-^;
しかし今回、密かに登場人物がかなり増えてますね。あとがき読むと、次巻以降はさらに増える可能性があるみたいだし。書き分けは……多分、この方なら大丈夫だろうとなんとなく信じておくとして。吉昌君とか、どういう性格付けがなされるのかちょっと楽しみです。
独り言。今回の作品、元ネタは東宝あたりの怪獣モノなんだろうか……と考えたのは、私だけではないはず(笑)
架空の中国を舞台に繰り広げられる推理劇、かな。題名の割には地味な作品でした。もっと仙術等が山ほど登場する派手な話なのかと思っていたのですけど、そういうのは全然なし(気功の類はありましたが、それぐらい) 全体的には、盛り上がりに欠ける部分はあったものの、内容はまとまってるし文章も読みやすい。無難に、平均点というところでしょうか。
あと、削ったそうですがそれでも武侠小説風味なところも残ってました。あくまで風味なので、金庸や古龍並のノリはありませんが(……あれを求めるほうが間違いか)
続編があるなら、さらに平凡な事件を扱う方向で行く模様ですが。となると、『金陵城内記』(真樹操/角川スニーカー文庫)みたいな作風になるのかな。あのシリーズは大のお気に入りなので、そうだとしたらちょっと期待してしまいます(^_^;
しかしなんというか、富士見ミステリー文庫で出版されても良さそうな作品でした。……富士見編集部の分類って分からないなぁ……
唐代の長安を舞台に、二郎神君をはじめ神仙が大小・様々な厄介ごとに関わる物語、5冊目。……なんか今月、やたら中国モノ読書率が(感想書いてないのも入るけど)高いような気が……
今回の話は……なんというか、私的に凄く感想書くのが難しいです(汗) いや、けして面白くなかったわけではないのですが。なんというか、なんというか……うぅむ、適当な言葉すら思いつかないし(冷汗)
思えば、シリーズ2作目の『乱紅の琵琶』の感想(になってないんですけど、あれもたいがい)もかなり難産だったのですよね、私。……ということは、二郎の女性絡み&内心の葛藤の類がある程度以上前面に出ると、感想が思いつかなくなるってことなのだろうか、と自己分析。……だからどうした、とつっこまれると非常に困るのですが。すみません、今回はこれで許してくださいー。(逃亡)
さて、次巻からいよいよ上下巻の最終エピソード開始。以前は、その終幕になんとなく納得いかなかったような記憶があるのですが……今読むと、何か感想変わるかなぁ。